シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
・遭遇
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◇◇◇
「イチルちゃん。イチルちゃんは何でいつもそのお洋服なの?」
櫂がイチルちゃんに聞いた。
「私ね、黄色が大好きなの。カイカイは何色が好き?」
悪ガキ共を何度も撃退していれば、やがてガキ大将は全面降伏をして、その公園をあたし達専用に提供してくれた。
平和な日々の中で、あたし達に打ち解けた態度をとるようになったイチルちゃんは、櫂のことをカイカイと呼ぶようになった。
「僕? 僕はね…」
そして櫂は、あたしを見上げると天使のようにふわりと微笑んだ。
「僕はピンク!!!」
「あれ、櫂ってそうだっけ?」
思わずあたしが聞き返してしまった。
ピンク色が好きなのはむしろ――
「うん。芹霞ちゃんが大好きな色だから、僕も大好きなんだ!!!」
ああ、何て可愛い櫂。
あたしは思わず櫂をぎゅっと抱きしめた。
とても柔らかい温かな体。
お日様の匂いが鼻腔に拡がり、胸が更にきゅうきゅうする。
櫂のすべすべほっぺにあたしの頬を押し付け、すりすりした。
「芹霞ちゃん、髪の毛がくすぐったいよう」
はにかんだように笑いながら、それでも拒まない櫂。
可愛い。
最高に櫂は可愛い。
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「イチルちゃん。イチルちゃんは何でいつもそのお洋服なの?」
櫂がイチルちゃんに聞いた。
「私ね、黄色が大好きなの。カイカイは何色が好き?」
悪ガキ共を何度も撃退していれば、やがてガキ大将は全面降伏をして、その公園をあたし達専用に提供してくれた。
平和な日々の中で、あたし達に打ち解けた態度をとるようになったイチルちゃんは、櫂のことをカイカイと呼ぶようになった。
「僕? 僕はね…」
そして櫂は、あたしを見上げると天使のようにふわりと微笑んだ。
「僕はピンク!!!」
「あれ、櫂ってそうだっけ?」
思わずあたしが聞き返してしまった。
ピンク色が好きなのはむしろ――
「うん。芹霞ちゃんが大好きな色だから、僕も大好きなんだ!!!」
ああ、何て可愛い櫂。
あたしは思わず櫂をぎゅっと抱きしめた。
とても柔らかい温かな体。
お日様の匂いが鼻腔に拡がり、胸が更にきゅうきゅうする。
櫂のすべすべほっぺにあたしの頬を押し付け、すりすりした。
「芹霞ちゃん、髪の毛がくすぐったいよう」
はにかんだように笑いながら、それでも拒まない櫂。
可愛い。
最高に櫂は可愛い。