シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「玲。これが…なんだと?」
言うのも忌々しそうに、顔を引き攣らせながら僕に聞いてくる。
「今回、異常に多すぎるんだ、顔文字」
始めは、氷皇に隠れてこっそり芹霞に出した、顔文字の多いメールに対する皮肉かと思ったけれど。
いや…多分、半分以上はそうなんだろうけれど。
だけど。
この紙を破るなと奇妙なことを申しつけた、氷皇の行動は常に必然だというのなら。
「パスワードは半角英数字の5文字だ。
だとしたら…」
僕は顔文字を良く眺める。
(〃´ー`)=3
w(*´∀`*)w
d(・ω・´。)
(#`゜∀´)y-゚゚゚
見えた。
「パスワードは、顔文字に隠された英数字!!!
だから「3wwdy」!!!
よし!!! 解けた!!!」
切り替わった画面に、僕は悦びの声を上げた。