シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「1つ聞きたい。お前は…黄幡一縷と…何か関わりがあったのか?」
単刀直入に聞き出す櫂。
きっと時間が惜しいんだ。
上岐妙は、びくびくしながら僕を見上げた。
……ああ、くそっ。
「どうなの? 上岐さん…」
さん付けだけましだ。
僕は微笑んだんだ。仕方が無く。
ああ――
昔に還ったようだ。
彼女は素直に口にした。
「はい…。
一縷は…幼馴染なんです」
初耳だ。
櫂も目を細めた。
「お前のその格好は…昔からなのか?」
「はい……」
ならば、一縷が取り憑いていたとすれば、いくら何でも一縷だって上岐妙だと判る筈。
しかし…。
「私の中の一縷は…私だと認識していません」
そう言った。