シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「あ、あたし…」
「逃げないで。
怯えないで。
ただ受け止めて欲しい。
認識して欲しい。
僕は君が好きだ。
僕という存在を…心に入れて?」
切ない切ない響き。
それは玲くんの声?
それとも心?
「男として意識して?
恋愛対象として意識して?
僕は…"約束の地(カナン)"の続きをしたい。
お試しじゃなく…現実にしたいんだ」
「玲く……」
「君が惑う限り…僕は頑張るよ。
君が振り向くまで…。
まだ"お出かけ"もしていないし…」
あ、そうだ…。
「僕…調べていたんだ。
君が好きそうな処…。
僕を意識して貰えそうな処…。
僕の想い…判って?」
震える、震える、玲くんの声。