シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
・惑い
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まただ…。
またこいつらが現れた…。
櫂が異常を察知して、あたしを連れて足早に階下に降りた時、窓に張り付いた"奴ら"に思わず仰け反った。
だけど…全身の毛穴が全て開いてしまう程の激しい衝撃や、戦慄は覚えなかった。
思えば…、煌に連れられて中庭で上岐妙を目撃した時、
その異常な様を見た時…
或る程度は…無意識なりとも予感していたと思う。
だから「ええ!?まさか!!?」の意外性は高くはないものの、やはり屍は何度見ても歓迎できるものではない。
隣に櫂がいなければ、多分あたしは逃げ惑っていただろうけれど、気弱でおかしなことを言い出しても、櫂様スタンスは変わらなかったから、あたしは落ち着いていられる。
櫂が居れば、いつも通り大丈夫だと。
凛然と毅然と、あたしを連れ歩く様は、あたしの心を平定させる効果があるんだ。あたしはきっと、思っている以上に、櫂に依存しているのだろう。
――芹霞ちゃあああん!!
悔しいけれど。
それは皆同じ。
櫂を助けたいのは皆同じ。
櫂を死なせたくないのも皆同じ。
だけど…あたしは皆以上に、櫂を守りたい。
皆以上の思い出が、あたしと櫂の中にはあるから。
あたしが居るのに、櫂に憂えた顔を…悲しい思いをさせたくないんだ。
櫂を誰が殺させるか!!!
――芹霞ちゃあああん!!
まただ…。
またこいつらが現れた…。
櫂が異常を察知して、あたしを連れて足早に階下に降りた時、窓に張り付いた"奴ら"に思わず仰け反った。
だけど…全身の毛穴が全て開いてしまう程の激しい衝撃や、戦慄は覚えなかった。
思えば…、煌に連れられて中庭で上岐妙を目撃した時、
その異常な様を見た時…
或る程度は…無意識なりとも予感していたと思う。
だから「ええ!?まさか!!?」の意外性は高くはないものの、やはり屍は何度見ても歓迎できるものではない。
隣に櫂がいなければ、多分あたしは逃げ惑っていただろうけれど、気弱でおかしなことを言い出しても、櫂様スタンスは変わらなかったから、あたしは落ち着いていられる。
櫂が居れば、いつも通り大丈夫だと。
凛然と毅然と、あたしを連れ歩く様は、あたしの心を平定させる効果があるんだ。あたしはきっと、思っている以上に、櫂に依存しているのだろう。
――芹霞ちゃあああん!!
悔しいけれど。
それは皆同じ。
櫂を助けたいのは皆同じ。
櫂を死なせたくないのも皆同じ。
だけど…あたしは皆以上に、櫂を守りたい。
皆以上の思い出が、あたしと櫂の中にはあるから。
あたしが居るのに、櫂に憂えた顔を…悲しい思いをさせたくないんだ。
櫂を誰が殺させるか!!!
――芹霞ちゃあああん!!