シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
もう一度、きちんと伝えれば。
もう一度、誠意を見せれば。
そう思うのに、次々と湧き上がる不安。
ホントウニツタワル?
ネガイハカナウ?
――約束、して欲しいんだ。
僕が、焦りすぎているのはどんな理由?
僕に、余裕がないのはどんな理由?
「――…た?」
通じ合いたい。
想い合いたい。
出口のない想いは嫌だ。
「どうした、玲? 食え?」
気づけば、紫茉ちゃんの黒い瞳が僕を覗き込んでいて。
僕の手に、豚汁が入っているらしいお椀を握らせられた。
「――!!!?」
僕は、それを見て…思わず仰け反った。
「身体が温まるように、特別に麹入りの豚汁にしたんだ。奮発して沢山肉も入れたし…ほら、その…ご飯粒みたいな白いブツブツが麹だ。
これは間違っても蟲じゃないからな。
…どうした? たんと食え?」
彼女の厚意はありがたいんだけれど。
幻覚であれ夢であれ…
あれを見た後で、白いブツブツと肉は…。
しかも…何…この凄い量…。