シンデレラに玻璃の星冠をⅠ


あいつに――

煌に――


僕は託しているから。



もしも――

僕が狂ってしまったのなら。



狂った僕の…処理を

僕は煌に頼んでいるから。



煌なら、きっと…やってくれると信じてるから。



僕は朱貴に向き直る。



「煌が戻るまでいいですから、

僕と紫茉ちゃんの身体をお願いします」



「……判った」



僕から決死の覚悟を感じ取ったのだろう。


朱貴は深くは聞かず、了承した。



煌――

後のことは頼むぞ。



「玲くん……?」


僕の服をきゅっと…心配気に掴む芹霞。


「大丈夫。10分間だけだから」


そう…10分間。


僕の徒労で終わればいい。


だけど、もしもの時は――



「頼むぞ、煌……」



僕は…天井に向かって、呟いた。


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