シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
俺は。
芹霞。
芹霞。
お前が欲しいって。
欲しくてたまらないって。
望んだ後、俺が死んでいたなんて…ありえねえだろ?
夢でもなんでも、そんなオチ…あるわけねえだろ?
そんな…絶望的な結末、ありえねえだろ?
「――…うがっ」
七瀬の豚汁は身に染みて。
身体全体が拒絶した。
俺の中に巣くっているかもしれないという不安があるのに、同じものを飲み込められるはずがなく。
誰かが俺の異変に気付いて、俺を排除しようとする前に、俺は部屋から飛び出たんだ。
俺は…排除されるわけにはいかねえんだ。
俺はすべきことがあるから。
芹霞。
櫂。
玲。
俺だけしか出来ねえ、そんな役目…あるだろう?