シンデレラに玻璃の星冠をⅠ


だけどこんな綺麗事は表面上。


僕の心の底は、きっとぐちゃぐちゃな…汚い欲望に穢れきっているだろう。


何よりも誰よりも、清らかに神聖化したいのと同時に、堕ちる処まで堕として、僕だけしかいない世界に閉じ込めたい。


光に向う純白の翼をもいで、その手足に重い枷をつけて…ああ、枷よりはその手足を切り落として、動けない身体を、僕はずっと愛でていたい。


愛するが故に、壊したい。

僕だけしか見れないように、骨の髄まで狂わせてしまいたい。


それは矛盾。

それは逆説。


僕の愛は…歪み切っている。


僕は…気狂いの血を引く男。


僕の心の奥底では、きっと…芹霞を穢し、そして…櫂を煌を…芹霞の初恋だという久遠を…芹霞を取り巻く全ての男を、僕は殺しているだろう。


邪魔者だと。


容赦なく。



そして僕は――

かつての母のように、狂った笑いを響かせていることだろう。


報われぬ僕の心は、救われぬ心と成り果て、僕の世界を破滅に導いていることだろう。


そんな気が…するんだ。



ああ――

こうして沈むのが、僕の心の中でなくて本当によかったと思う。


誰にも見せたくないんだ、僕の心の奥底は。


自分だって見たくない。


――セリカにミセタイ。


狂気の目覚めを…知りたくない。


――ワカッテモライタイ。

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