シンデレラに玻璃の星冠をⅠ
「優しい玲くんに何するの、このエロ女ッッッ!!! 恥ずかしくないの、女としてッッ!!!」
まるで煌と同じセリフを言い放って、飛んできたのは、
「芹霞……?」
紛れもない芹霞が…女を仰向けに倒して、その首を絞めるように馬乗りになった。
「師匠…大丈夫?」
「由香…ちゃん?」
僕は由香ちゃんに支えられて、上半身を起こした。
「ど、どうして…?」
「詳しい話は後で。…し、師匠、悩ましげな格好で無防備に僕に近付くなって。色気垂れ流しだから。ほら、ボタン、ボタン!!」
由香ちゃんは、僕のはだけたシャツを着せ直し、そのボタンを1つ1つ止めていった。
もしこれが現実というのなら、皆はどうして"エディター"の中に、入れたんだ?
紫茉ちゃんの気配はないというのに。
それより何で…この世界が、彼らを排除しない?
どうして外敵だと取り扱わない?
やはり――夢なのか?
「やあああああああああ!!!」
その悲鳴に、僕は振り返る。
芹霞かと思ったんだ。
だけど悲鳴の主は違って。
"エディター"だった。