大切な大切な幼なじみ--2--
「村田…?声…出るのか?」
先生はさっきのうみと同じ顔をしている。
「はい。金曜日、目が覚めたら出るようになってました」
「そっか…ま、良かったな」
先生は私の頭にぽんって手を置いて言った。
「はい。すみません。今までご迷惑…」
「誰も迷惑だなんて思ってないよ」
先生は翔太と同じことを言った。
「でも、あまり無理はするなよ?森川もびっくりしてただろ?」
先生は少し笑って言った。
「はい、先生と同じ反応でしたよ」
私も笑って返した。