大切な大切な幼なじみ--2--
「村田さんってこんな声だったんだぁ」
「良かったね、声出るようになって」
「これからいっぱい話そうね?」
教室でうみと話していると、男女関係なくそう言ってくれた。
私はふと桜中のことを思い出した。
そっか…私は声が出なかったから。
勝手に壁を作っていただけなのかもしれない。
声がでないからできないって思っていたのは…。
周りじゃなくて私自身だったのかもしれない。
そう思った。