大切な大切な幼なじみ--2--
「岡田さんもういらしてるよ」
おばあちゃんの言葉通り、玄関には陸と空のお母さんがいた。
「あ、桜ちゃん、おはよう」
「おはようございます。朝早くからすみません…」
「いいのよ!桜ちゃんは私の娘みたいなもんだから」
おばさんはとっても良い人。
私が声を失った時、すごく心配してくれた。
声が戻った時もすごく喜んでくれた。
「さ、行こうか。忘れ物ない?」
「はい…大丈夫です」
「傘持った?」
後ろからおばあちゃんも聞いてくる。