覆される都市伝説
「…わたし達、施設に通う子供達はシスターと呼んでいたわ。白い修道服を来た、とても美しい女性…の皮を被った、悪魔よ」

わたしは顔を上げ、目線が定まらないまま、ぼんやりと呟く。

「悪魔、か…。確かにそう言えるかもね」

コウガは手を組み、その上に自分の顎を乗せた。

「そいつらは施設に通う子供達を、次々と自らの主に捧げていった。しかもその後、子供達の願いを、歪んだ形で無理やり叶えさせていったんだよ」

「っ!? それじゃあわたしの他にも?」

「ああ。残念だけど、ほとんどの子が、だね」

「…ああぁっ!」

かすれた悲鳴が喉から溢れ出た。

…あそこには、まだ幼い子供もいた。

無邪気にわたしに懐いてくれたコもいたのに…。

わたしは自分のことばかり考えて、そのコ達のことを…守ってあげれなかった。
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