覆される都市伝説
そしてイジメた人間がそのサイトを知るのは、イジメていたモノからの勧めからだ。

そうしてナナオはイジメをしている人間の元へ行き、死に追い詰める。

このことはインターネットや口コミで広がる。

被害者を調べていけば、分かりそうな共通点だった。

「…しかし近年では、イジメの境界線があやふやになっているらしい。イジメをしている人が自覚がない状態が増えているらしいんだ」

本人はからかっている、あるいはいじっているだけに過ぎないと、本気で思っている。

だがイジメを受けた人間は、そう簡単には思えない。

「恐らく、話せば和解した人達もいるだろう。けれどイジメられた人間の恨みの念は、強く燃え上がる。それはキミも知っていることだろう?」

「…そう、ね」

確かにそれは、身をもって知っていた。

「キミは一部の人達にとっては、ある意味、ヒーローと言われているんだ」
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