覆される都市伝説
夕方近くになり、一人の青年がマカの元に訪れた。

「はじめまして、ナナオさん。私はソウマと言うものです」

柔らかな物腰と雰囲気を持つソウマさんは、頭を下げてきた。

「あっ、どうも」

「ハズミとマミヤからお噂は聞いております。ウチのマカがいろいろご面倒をおかけしているようですね」

「…ソウマ。久しぶりに会うイトコを前に、言う言葉じゃないだろう?」

「イトコっ!?」

あまりに雰囲気の違う二人に、目が丸くなる。

「歳は少し離れていますけどね。私もマカと同じ同属のモノです。もっとも彼女は次期当主、私はしがない小物屋の店主ですけどね」

「その嫌味ったらしい言い方をやめんかっ!」

 ビュッ

「おっと」

 バシンッ
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