覆される都市伝説
「結局わたしは…」

恨みに取り憑かれ、こんなふうに成ってしまった。

きっと悲しんでいる。

泣いているのかもしれない。

そして…苦しんでいるのかも…。

あれほど言い聞かせていたのに、闇に落ちてしまったわたしを…愚かだと思っているのかな?

「それでも…わたしはっ…!」

殺したかった。

アイツらを。

一人残らず。

生き地獄を味あわせながら、死に追い詰めたかった。

触れていた浴衣を、気付けば握り締めていた。

マカはわたしに選択を与えてくれた。

けれどこのまま都市伝説として存在続けるのが、わたしにとっての罰なのかもしれない。

人を殺し続けることが、罪じゃない。

あんなに可愛がってくれた、おばあちゃんに背いたことが、わたしにとっては罰なんだ。
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