覆される都市伝説
言いかけて、マカはふと歩を止める。

「マカ?」

どうしたのか尋ねようとしたが、マカは急に振り返った。

そしてわたしのお面を手に取り、そのまま顔を隠してしまう。

「えっ?」

「ちょっと黙っていろ」

目の部分は穴が空いているので、視界はせまいけれど見える。

向こう側から、3人組の女の子が来ている。

そのうち二人は普通の女子高校生ぐらいの女の子だけど、真ん中にいるのは外国の女の子。

「チッ。魔女も祭りに来るのか」

マカは低く、しかも忌々しそうに呟いた。

「魔女…?」

「あら、マカ先輩」

ふと外国の女の子がマカに気付いた。

「きゃあ! マカ先輩、こんばんわ」

「マカ先輩もお友達と来てたんですか?」

途端に二人の女の子ははしゃぐ。

どうやらマカは人気者らしい。

当の本人はニコッと淡く微笑んだ。
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