覆される都市伝説
花火は2時間ほど続いた。

最初の1時間はマカと食べ物の争奪戦を繰り広げていたけれど、流石に食べ尽くした後は静かに花火を見ていた。

そしてソウマさんに手伝ってもらいながら浴衣や頭を飾りを外して、一人でお風呂に入った後は、早々に寝室に入った。

ちょっと…一人で考えたいことがあったから。

約束の期日はもうすぐだ。

マカはきっと、どんな結果を出しても、何も言わない。

それがわたしの意思だと、尊重してくれるだろう。

彼女にはその強さがあるから…安心して、結果を出せる。

いなくなって寂しがってくれることをちょっと期待もするけれど、そんなのマカには似合わない。

わたしがいなくなった後でも、今まで通りに過ごして欲しいというのが、わたしの今の願い。

それは果たして、叶えられることなんだろうか?

…いや、自分で叶えようと本気で思えることだろうか?
< 99 / 161 >

この作品をシェア

pagetop