1/3の微妙なカンケイ
迷惑、ではないんだけど。

大通りに出るなり、バスが停車しているのが見えた。

「って、もしかして、あれ?」

「かな」

走り寄る。

「はい、最後の参加者二人確保、かな」

中から元気なお兄さんが出てきて言った。

「もう、後ろしか、座る場所ないけど」

あたしと奏ちゃんは、後ろに詰まっていく。

あれ?

タクト。

真ん中へんに、タクトを発見。

隣の女の子と楽しげにお話中で、視線だけを、こっちへ送ってきた。


「さっそく、仲良くなったんだ」

奏ちゃんがあたしを窓側にいざなってくれながら、言う。

「ええっ?ああ、そうだね」

タクトのこと。
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