1/3の微妙なカンケイ


Tシャツをラッシュガードに着替えて、あたしとユウキさんは海岸のほうへ向かった。

と、タクトがいて、

「遠泳大会するんだって。上位の人から、順に、気に入った相手を優先的に指名できる。っていうのが賞品らしい」

ぐっと、両腕をつかまれる。

何事かと思ったら、両端から、金髪のクミちゃんとサヤカちゃんに抱きつかれてた。

「出るよね!!出るよね!!だって」

と、顎までの髪のクミちゃんが

「さっきの幼馴染に告白チャンスじゃん」

耳元にささやく。

あたしはハッとする。

思わずユウキさんを見ると、

「あたしじゃないわよ」

両手を振る。

そういえば、さっきからずっと一緒にいたんだった。

この二人にバラす暇なんかない。

「さっきの場面、見てたんだよ~。あれ見たらわかるわよ~幼馴染二人と参加してるっていうのはユウキさんから聞いたけど。多分、その一人だな~って」

あたし、一体、奏ちゃんの前で、どうなんだろう。

急に恥ずかしくなる
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