1/3の微妙なカンケイ
砂が、綺麗で、熱い。

「大丈夫?」

声に顔を上げる。

あたしは、息をのんだ。

奏ちゃんがそこにいる。

「オレで、よかったら、だけど」

言って、手を、あたしに伸ばしている。

「え?でも」

見ると、タクトは、ユウキさんの手をとっていた。

「ユウキさんに、言われてたんだ。

悠里はきっと、タクトにあおられて、必死でやってくる。

で、到着してから、意中の人物が自分にいないことに気づいて途方にくれるから、助けてあげたほうがいいよって」

「ユウキ、さんが?」

「そう。初対面なのに、なかなか、悠里をよくわかってる」

「・・・うん」
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