1/3の微妙なカンケイ
「で、オレで嫌じゃなければ、賞品、オレにしときなさい」

「・・・」

「あれ?誰か、気に入った奴がいるの?」

あたしはあわてて首をよこにぷるぷる振る。

いるわけがない。

目の前の奏ちゃん以外に。

「でも・・・奏ちゃんは、いいの?」

「うん」

ああ。

この”うん”に深い意味がないのがわかってても、うれしい。

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