1/3の微妙なカンケイ
彼は残った、青いのを差し出す。

「コレ。オレのも受け取ってくれない?」

青いのに、大きく『幸弘』って書かれてある。

あたしは、たっぷりと数秒それを眺めた。

「悠里、ソレ、もらうんだ。

・・・全く、何でオレが指示しないといけないんだ」

奏ちゃんが見かねて言った。

”幸弘”がじっとあたしを見てる。

「あ、でも・・・」

「あ、やめて。

それ以上言わなくていい。

久実ちゃんにも止められたんだ。

でも、もしかしたらって思って」
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