1/3の微妙なカンケイ
幸弘は、指輪をひっこめた。

「じゃ、仕方ないから、こっちをあげよう」

言って、あたしに何かくれると、さっと出て行った。

見ると、油性マジック。

「悩殺水着なんか必要ないんだな。

あんなに男らしくがんがん泳いでたのに。

それでも、悠里は選ばれる」

あたしは、赤いのに、でっかく自分の前を書いた。

「でも、もらわなかった」
< 185 / 194 >

この作品をシェア

pagetop