1/3の微妙なカンケイ
多分、本当に、読まれてる。

あたしのことを踏みにじって、奏ちゃんに、言いつけることはないだろう。

なんて、断言も出来ない。

「タクトくん、何でも言うこときくから、口止めだよ。お願い」

「ええ?じゃあ、今日は、オレのほうがお前よりいっぱい食ってやる。それでいいなら」

話しながら、お皿を置き終わると、

「何の話?全くお前らは、喧嘩してたり、じゃれあってたり」

「いえ、じゃれあってはないって」

「ないない」

「そうか?まあ、いいけど」

言って、奏ちゃんは、たまたまそこにあったあたしの頭を、何気なくくしゅっとなでた。



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