桜風 〜春の雪〜

あたし達二人が泣き止むまで…

注文した焼きそばパスタは出てこなかった。


二人して鼻をすすりながら食べた…焼きそばパスタは…

いつもよりチョットしょっぱくって……

あたし達は…

食べ終えると

サービスでくれたオレンジジュースを一気に飲み干して

笑って店を後にした。




「こんな時に…航とのこと…言うか迷ったんだけど…やっぱり…花梨には……知っていて欲しかったの。」


「アユミ…幸せに…なってね!」


帰り道……

あたしは…

アユミに本物の笑顔で笑いかけた。



春雪がくれた……

アユミとの友情……。


春雪がいなかったら……
あたし達……

戻れなかったかもしれない…。




.
< 123 / 204 >

この作品をシェア

pagetop