桜風 〜春の雪〜
あんなに……

強い瞳をしていた……


お婆ちゃんが………


泣いてる………。


同じ運命を辿ることになった…



あたしに…向けられる

幾度となく繰り返される

贖罪の言葉………



あたしは…

思わず、お婆ちゃんを抱きしめた。

どこかへ…飛んでいってしまわないように……



「お婆ちゃん…ありがとう。…春雪に出会わせてくれて…ありがとう。」


お婆ちゃんが謝った数だけ…

あたしは…ありがとうを伝えた。



あたしは…この言葉を…


後悔はしない。





ずっと…………。




永遠に……。



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