桜風 〜春の雪〜
次から次へと

流れ落ちる

悲しい雫……


まるで…指で優しく

拭われるように……


涙は木の皮に

吸い込まれていった………






春雪を失った悲しみは…

消えることはない……



でもね……

約束したよね?


幸せになるって……


悲しみがあるからこそ…

春雪を愛した気持ちや…

幸せだった…思い出…


たくさんの宝物を…

持ち続けられるのかもしれない……


忘れたくない……

忘れられるわけ無いよ……。


春雪は……

あたしの一部だから……。



あたしは……

春雪の全てを……



忘れない。




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