桜風 〜春の雪〜
ひぇ〜!!


ヤバイかも………


あたしは直ぐに両手で口をギュッと塞いだけれど――


既にあたしの口元を離れた声は

無情にも静まり返る空気に媒介されて…

すぐさま彼の耳に届いたようだった…。


額からチラチラと湧き出てくる冷や汗を感じながら



あたしの頭は森定君の

超ド級の不機嫌顔を想像してた。



それにしても、彼は何でここにいるんだろう…?

興奮気味の頭に、湧き出た疑問が、たくさんのクエッションマークをつけて打ち出される……。


なんで…?

なんで…?




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