桜風 〜春の雪〜
通夜の席を後にする

人達の流れを逆流しながら……


あたしは…

春雪の元へと向かう……


棺を開けると……


そこには……


大好きな人がいた。


眠ってるようにしか見えない………


愛しい人……。


頬に触れると……


外の寒さでかじかんだ手は……


血の通わない肌にさえ


微かな温かさを感じた…。



春雪……


起きて……?


あたし……会いに来たよ?




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