桜風 〜春の雪〜
つい何時間前かまで――
アユミへの隠し事にうなされていたあたしは…


フフフフ――――


彼と目を合わせて笑いあっている…。


なんだか…全てが浄化されたような気がしていた…。




モチロン………


あたしのした事が

全て消えてなくなる訳じゃないのはわかっているけど……


もし、アユミに知られてしまったとしても…

アユミに自分の気持ちをちゃんと伝えられる勇気を…



彼からもらったような気がしたから…。





それから残り少ない帰り道

あたし達は

焼きそばパスタの話で盛り上がった。



いつか…

案内するねって……


約束を残して………。



微かに残る春の匂いが、風に乗って

あたしを幸福な気持ちにさせてくれた……。






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