桜風 〜春の雪〜

「一馬…あたしね…時々、一馬と春雪を重ねちゃうの。」


あたしの言葉に……

一馬は穏やかな表情のまま黙って頷いた。




一馬は……

あたしの何倍も強いね…。


春雪の託したものを……

守り続けてきた強さ……。



あたしを……

ずっと…

見守ってくれた、力強い一馬の横顔が


あたしの瞳に、愛おしく映し出される……。



いつも……

あたしのそばには……

一馬がいた……。




いつの間にか……

一馬の笑顔を見るのが…

あたしの幸せになってた……。


一馬がいなければ、今のあたしはいないんだよ…?


一馬がいなければ、あたしは幸せになんかなれない…。




.
< 200 / 204 >

この作品をシェア

pagetop