桜風 〜春の雪〜
雲一つ無い
空虚な空……
あたしは――
後方から音も立てずに、浸食してくるモノから
逃げ出した………。
途中…――
すれ違ったクラスメイト達は
何か楽しそうにお喋りをしながら…
自由行動に出発するみたいだった。
そんなみんなと、同じ世界に身をおきながらも
あたしは―――
一人…
音も……
色も……
光さえも当たらない…
別の空間を
ひたすら駆け抜けていった…。
ただ一筋の………
淡い光を求めて―――
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