桜風 〜春の雪〜
春雪が……
死ぬ……??
「なんで!!」
怒りにも似たあたしの怒号に…
一馬は一瞬身動ぎしながらも、体勢を立て直して……
肩を寄せて、あたしの頭を撫でた。
「うそ…う…そ…だよね?」
次第にでなくなる声……
一馬は自分の瞳に溢れそうになった涙を
乱暴に手の甲で拭うと
あたしから顔を反らして……
堪えきれずに…泣いていた……。
ねえ…
春雪…?
嘘…下手すぎだよ――
泣いてるうちらを見て
"嘘だよ!"
って……
あの変な笑い声で
………笑って?
だって…
おかしいじゃない…
春雪が…死ぬなんて…
あたしたち………
まだ高校生だよ?
ねえ…
笑って…嘘だって…
言って…………
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