【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「してるよ。バイトしないと金ないじゃん。一人暮らしなのに生活もできねーよ」
何言っちゃってんの?みたいな顔をする柾樹。
いやいやいや。
何言っちゃってんの?は私の方だ。
私は親から仕送りしてもらうからお金には困らない。
「……えらい、ね」
本気でそう思った。
「そ?」
柾樹は何ともないように答えたけど…うん。凄いし偉いよ。
私だったらバイトしながら生活するとか無理…かも…
…………。
「あっ!じゃあさウチでご飯食べない?私作るし」
家ならお金掛かんないし、私の家だったら材料もあるし。
我ながらいい考えじゃない!?
私天才?と一人でにやつく私に
「……料理できんの?」
まさかの兄と同じ言葉。
疑いの眼差しで私を見やる柾樹。
なんで私料理できないって見られてんの!?
超失礼!!
「できるから!今日昼間に食材の買い出しにも行ったし。…どう?」
「彩音がそれでいいならそれでいい」
柾樹のその言葉で折角降りて来た私はまた部屋まで戻る事に。
「じゃぁ私ご飯作るから適当にくつろいでて」
柾樹をソファーに座らせて私はキッチンに向かった。
今日買った食材を見て何を作るかを考える。
今更だけど、私適当に材料買ったんだなぁと冷蔵庫にある食材を見てため息。
ハンバーグと野菜スープとサラダを作って、リビングに料理を持って行くと、柾樹はスースーと寝息をたてて寝ていた。