【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤


結局いつの間にか寝てしまっていたらしく、携帯のアラーム音で目が覚めた。



布団にくるまったままの状態と流れ続けるCDに昨日の事は夢じゃないって思い知らされる。


昨日の事が気にならないって言ったら嘘になる。

かなり気になるけど、いつまでもこうしてられない私はとりあえず朝ご飯を作るしかなくて…


先に学校に行った時みたいに不機嫌になられるのは困るし嫌だし、これ以上距離を広げたくない。



だから先に学校に行く事はやめて携帯を手に取り柾樹に電話する。


本当は今日も先に行きたいし、ご飯も一緒に食べる気分じゃない。


嫌いなわけじゃない。

むしろ好き。



「…」


電話に出た柾樹はまさかの無言。


「おっはよー♪朝ご飯できたよー?」


泣きそうになりながらもそれを拭いさり、できる限り明るく言う。




「るせ…用意したら行く」


無言だった柾樹は覚醒はしていたらしくてそう言って電話を切った。



良かった。女の人が出なくて……


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