【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
柾樹side
彩音の部屋に着くなり、ソファーに座らせられて、彩音はキッチンに行ってしまった。
部屋を一通り見渡して思う。
一人暮らしなのに広い家だな。
同じマンションなのに彩音はどうやら1LDKの部屋らしい。
明らかに1人にしては広すぎるし高校生の1人暮らしの部屋ではない。
俺は1Kなのに…もしかして金持ちかな?と思った。
…育ち良さそうだしな。
彩音の部屋は玄関のネームプレート同様女の子らしい部屋だった。
家具は白で統一されていて小物とかは赤かピンク。
待てと言われても生憎部屋には何もない。
…というか、他人の部屋を漁るのもどうかと思うし、とりあえずテレビをつけて見ていた。
別に面白くもないバラエティー番組をただ聞き流しているだけの俺は
「柾樹!起きて!ご飯できたよ!」
どうやら寝ていたらしい。
彩音の声で覚醒した俺は寝ぼけながら目を開けた。
視界には彩音のドアップがあって、その顔は心なしかちょっと怒っている様だった。
「ちょっと!いつまで寝てんの?ご飯冷めるじゃん」
ほらほらとテーブルを指さす彩音。