【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「…それ多分朝井さんだよ。バイトが一緒なの。彩音に年上の知り合いとかその人しかいない筈だから…」
「そっか、サンキュ」
それだけを言い教室を後にし屋上に向かう。
あいつ…朝井ってのか…。
あんなのとバイト一緒だったとは…
2人でいる姿を想像しただけで吐き気がした。
屋上は授業中にも関わらず意外に人が多くてびっくりだ。
どんだけサボってんだよ?
「あっ!榎並じゃん!何してんの?サボリ?」
タバコの煙をゆらゆらと漂わせながら聞いてきたのは同じクラスの…奴だった。
「彩音知らね?」
「あー平山さんならさっきここ来る途中で見たけどなんか教室とは反対の方向に行ってたーな。…保健室じゃねぇ?」
「そっか!悪ぃな!」
「おっ…おぅ!」
俺につられる様に語尾を強めたクラスメイトを後に保健室に向かって走った。