【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「顔色悪いけど大丈夫?」
店に着いた俺は浮かない顔をして、それに気付いた彩音は不安そう。
「…大丈夫だよ。お前…」
「えっ?何?」
彩音はキョトンとした顔で首を傾げて俺を見つめる。
…その顔凶器だな。
んな、可愛い顔、すんなよ…
「いや…何でもねぇ…」
邪な考えを払拭して、言いかけた言葉を飲み込み店に入る。
…俺には不安な事が一つある。
今日のバイトには修平さんもいる。
…つまりは彩音を見て勘付かれて、今まで相談した事とかを言われたりしたら面倒だ。
つーか最悪だ、最悪。
今は4時前。
修平さんは5時30分からバイトなワケで、長居しなければ出くわす事もない。
こんなシチュエーションに陥れた脳天気でアホの悠士を殴りてぇ。
さっさと店内に入っていった悠士を睨み付けて席に座る。