【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤

「はぁ!?何言ってんだよ?」

彼女達の中心に立つ人が言ったと同時に私は一斉に罵声を浴びせられる。



「何で呼ばれたかわかってないみたいね?バカじゃないの?」

…馬鹿じゃないし。


「駄目じゃない。榎並君はみんなのアイドルなんだから。
独り占めなんて許されないの」

………何それ…


「アンタさぁ自分が榎並君に釣り合ってるとか思ってるワケ?鏡見ろよ!!」




…………。



一気にいろいろ言われた私は固まったままただ、目の前の汚い言葉を吐き散らす彼女達を呆然と見てしまう。



「黙ってないで何とか言えよ!」


美菜には逆上させるような事はするなって言われたけれど、ここで言っておかないといけない気がした。



「榎並君と別れろよ!」



そう言われた瞬間怒りが限界に達したのが自分でもわかった。
プツンと何かがキレた。




「何であなた達にそんな事言われないといけないの!?あなた達は私と柾樹の何を知ってるの!?あなた達は柾樹に話かける事も出来ないくせに!あなた達に私達を別れさせる権利なんて、ない!!」


……つい口走ってしまった。
でも本心だった。


私がどれだけ柾樹を好きで、どれだけ頑張ったか。
どれだけ辛い思いをしたのか。

確かに周りからの励ましや支えもあったけれど。


何もしていないこの人達に言われる筋合いは、ない。


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