【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「何コイツ…殴られたいのかよ!」
「殴りたいなら殴れば良いでしょ!そんな事しても私は柾樹と別れないから!!」
凄い剣幕で睨まれる。
眉がありえないくらいにつり上がった彼女達。
…でも私も負けじと睨み据える。
あんたらになんか負けないから。
「…コイツ!マジムカツク!!」
右手を思い切り振りかぶる女の人を見て私は殴られると瞬時に悟った。
咄嗟に目をぎゅっと瞑る。
だけど来るはずの衝撃はなくて変わりに聞き覚えのある声がした。
「…何してんの?こんな人気のない所で」
その声で目を開け確認すれば、やっぱり朝井さん。
殴ろうとした女の人の腕を掴んだ、朝井さん。
「なんだよ!誰だお前!!」
殴ろうとしていた女の人は私から朝井さんに視線を向けて噛みつく勢いで言い捨てる。