【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「行こっ!」
彼女達は朝井さんに吃驚したのかそう言い捨てて去っていった。
「平山ちゃん大丈夫?」
優しく頭をぽんっと撫でてくれた朝井さん。
その瞬間緊張の糸が切れたのか頬に伝う涙。
「…すいませっ…涙が…」
「怖かったんだろ?もう大丈夫だから」
「ありがとうございます。でも朝井さんなんでここに…」
「あ~…ここ俺のサボリ場所(笑)」
サボリ場所…?
こんな人気のない所が…?
いや、人気がないからサボリ場所なんだろうけど…
「彩音!」
どこからともなく柾樹の声が聞こえてくる。
その声はだんだんこちらに近付いていて
「…じゃぁ今度から気をつけるんだよ」
人差し指を立てしーってしながらその場を離れた朝井さん。
「彩音!大丈夫か!?」
私の姿を見つけた柾樹が駆けつけて来た。
「あ…うん…大丈夫だよ…」
「そっか…何かされたか?」