【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
疑念と疑問
柾樹side
あれから10日が経った。
噂も最初ほどはなくなってきているみたいだけれど、俺には気になる事がある。
それは―…
ピンポーン
「柾樹っ!!ご飯できたよ〜」
インターフォンを鳴らしたのは彩音。
付き合いだしてからまた一緒に食べるようになったご飯。
玄関まで行って彩音と一緒に彩音の家に行く。
「おはよ〜」
「はよ…」
「今日はねぇ少し頑張ったんだ〜」
自慢げにテーブルを見せる彩音。
テーブルには炊き込みご飯とみそ汁と肉じゃがが置いてある。
「…朝から豪華だな?」
「だって…今日バイトだから一緒に夜食べれないし…」
それにくすりと笑って答えれば少し寂しそうに席に座る。
そんな彩音が可愛いくて
「夜待ってようか?」
「ううん…悪いから先に帰ってて良いよ」
そう言ったけれど、あっさりと断られた。