【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「なんか俺って彩音の何なんだって思って…さ」
「彼氏でしょ」
何言ってんだって顔する悠士は当たり前の様に言い放つ。
いや、間違ってねぇけど。
「彼氏だけど彼氏としてどうなの俺、みたいな…」
頼ってもらえなくてなんか情けなくねぇか?
…俺ってそんな存在?
「何弱気になってんの?柾樹がしっかり彩音ちゃん支えてやんなくて誰が支えんの?」
工具を俺に向けてハッ笑みを漏らした悠士。危ねーし。こっちに工具向けんなバカ。
「支えてやりたいけど頼ってもくれないし…」
「あ〜…やっぱり彩音ちゃんはそういう性格なんだからさ、柾樹が悟ってあげなよ」
「…なんかお前変わったな。そんなしっかりしてたっけ?」
めずらしく悠士の言葉とは思えない言葉に開いた口が塞がらなかった。