【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「ちょっとアンタ、心配したんだから!どこ行ってたの?」
彩音に詰め寄る美菜はすっげー般若顔。
それだけ心配したんだと伺える。
「あー…ちょっと気分悪くって…休んでたんだ」
彩音はそう言って俺とは目も合わそうとしない。
…違うだろ?
朝井といただろう…?
心の中で吐き出した言葉は言えなかった。
「携帯に電話したのに出ないからさ〜」
「ごめんね?携帯カバンの中に入れっぱなしだったんだ…」
彩音と美菜はそんなやりとりをしていたが俺は彩音をずっと見ていた。
だから気が付いたんだ。
体にある無数のキズ痕に…
「…………」
なんだ、アレ…
明らかに可笑しな傷痕を俺は訝しげな顔して見ていたと思う。