【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
柾樹の部屋を出てすぐに自分の部屋に戻ってベッドに横たわる。
「…………」
柾樹にとって昨日の事はどうでもいい事なの?
でも昨日は怒ってた…よね?
もう私の事はどうでもよくなっちゃったのかな?
そんな事を考えていたら涙が止まらなくなった。
私は柾樹に聞こえないように声を押し殺して泣いた。
いつの間にか寝てしまっていた私は携帯の音で目が覚める。
寝ぼけながら開いた携帯には
死ねブス!さっさと別れろ
そう書いてあった。
……見なきゃよかった…。
そう思い携帯を閉じる。
パタン
そのやけに響いた音は静まり返った部屋に溶けて消えた。
最近私の携帯には嫌がらせのメールとか電話がかかってくる。
個人を特定はできないけれど、犯人はだいたいわかってる。
…柾樹のファンだと。
再び鳴り響いた携帯電話は着信を知らせる音楽だった。
また嫌がらせだと思った私は電話には出なかった。