【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
開いた彩音の携帯には
“早く別れろ”
“死ね”
“目ざわり”
…そんな誹謗中傷の言葉が綴られていた。
そしてそれは、受信ボックスの殆どがそんな言葉で埋め尽くされていた。
受信時間も10分間隔くらい…
「で…電話。…知らない番号から電話もかかってくるのっ…1日に何回も」
彩音はテーブルに突っ伏したままだけど多分泣いている。
…所々に嗚咽が聞こえるから。
……酷い。
酷すぎる。
何これ…
何なのあの嫌がらせ。
異常じゃない?
柾樹君に執着しすぎ…
「私怖いの…柾樹には心配かけたくなかったのに、結局バレちゃうし…朝井さんには助けてもらっちゃってるし…私全然ダメで…」
「もう大丈夫だから」
何を指して大丈夫なのか。
何も解決してないけど今は彩音を安心させなければいけない。
「私達が彩音を守ってあげるから。ね?もう安心して?」
不甲斐ない自分に腹が立つ。