【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
私はベッドから出て服を着替え出かける準備をした。
今日から私は暫くの間実家に帰る予定だった。
夏っぽいのが可愛いと思って買ったマキシワンピは白地にピンクの花が散りばめられている。
…こんな可愛い服着たって見せる相手もいない。
ぽっかりと空いた穴は簡単には埋められそうにない。
用意をして私はお母さんに電話する。
「今から帰るから。多分1時間くらいで駅に着くと思うから」
「はいはい。気をつけて帰ってくるのよ」
電話越しに聞こえるお母さんの声は明るい。
「はぁい。じゃぁまた後でね」
何も悟られまいと努めて明るく振る舞って電話を切った。
大きなボストンバッグを手に取り家を後にした。