【完】お隣さんは同級生〜一人暮らしの2人〜㊤
「俺ずっと彩音に謝りたかったんだ…謝って済むことじゃないんだってわかってるけど…」
「うん…」
私はずっと俯いたまま翼の話を聞いていた。
顔は……見れない。
「俺ガキだった。彩音の事力で支配してたんだ…。謝ろうってずっと思ってたんだけど引っ越したって聞いて…ずっと謝れなくって…」
私の視線の先にあるカフェオレが入ったグラスは水滴がいっぱいついてて、氷は殆ど溶けて上に水が溜まってる。
それを見ていて昔を思い出す。
…2年前の夏を………
「もういいよ…」
私は席を立った。
「彩音!」
お兄ちゃんが私の手を掴む。